2018-06-04

近くて遠い宇宙世紀

昨日6月3日は関東は快晴、風も涼しくて穏やかで心地よく

2018年で一番気持ちのいい一日だったのではないでしょうか?

そんな昨日、宇宙飛行士で約半年間宇宙ステーションに滞在した

金井宜茂氏が地球に帰還しました。

金井氏が宇宙ステーションでおこなった様々な実験結果も気になるところですが

それ以上に気になるのが彼が半年間でどのくらい衰退したかでしょうか。

宇宙に半年もいれば、筋力は落ち、心肺機能も低下するはずです。

もちろん、ステーション内で様々な予防策を講じたとは思いますが

そう簡単には地球復帰できないものです。

かつて機動戦士ガンダムでは

ジオン軍の兵士もたやすく地球上で戦闘を繰り広げておりましたが
(ジャブローやタクラマカン砂漠など)

宇宙で生まれ育った彼らやアムロが地球に簡単に適応できるはずありません。

しかし、あのアニメの世界ではジオンの人々も、コロニーで暮らす人々も

地球と同様の重力の中で暮らしていたように見えます。

少なくとも人類が宇宙で暮らしていくためには

重力発生装置が不可欠となることでしょう。

地球の重力から解放された環境で生まれ育つと筋肉が発達しないので、

まさにグレイのような容貌の生物になってしまうのではないでしょうか。

そう考えると、ガンダムシリーズの名言

「地球の重力に魂を縛られた人々」

というのも、あながち悪くはないのでしょうか?

技術的には“宇宙に行って帰ってくる”ことが容易な時代になりつつありますが

まだまだリスクの方が圧倒的に大きいようです。

ましてや地球以外の惑星に移住するなど

果たして地球外文明の人々が地球人の身勝手なふるまいを容認するでしょうか?
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2018-05-24

日大病院よ、恥を知れ

日本大学常務で、前アメフト部監督であった内田正人氏が

昨夜、言い訳&責任転嫁会見をしました。

そしてその直後より、内田正人氏と、会見の司会者である米倉久邦氏が

日大病院に雲隠れ入院をしました。

一体どんな診断で入院したのでしょうか?

その診断で保険請求するつもりなのでしょうか?

このような社会的責任からの逃避入院はかつてよりあることですが

こんなものを受け入れた日大病院にしても主治医にしても

われわれと同じ医療者であるなどとのたまってほしくないものです。

私立大学医学部出身者と国立大学医学部出身者は

免許も身分も分けていいんじゃないかと思うことが多々ありますが

今回の件もその一つとなりそうです。

日本大学の経営陣はどう思っているのでしょうか?

内田正人氏の一連の言動によって

来年以降に日本大学の入学を希望する学生は激減することが予想されます。

アメフト部に至っては、このまま学生大会から締め出されて

存在が消滅する可能性すらあるわけで

日本大学という法人に対して多大な損害を生じさせているわけですが

それでも彼に人事権を掌握させておこうというのでしょうか?

通常であれば、解雇で問題ないと思います。

とはいえ、この少子化の時代に

日本大学のような三流私立大学が消滅するのも

遅かれ早かれ起こりうる事態なのだと思いますけれど。

ところで、賄賂疑惑で雲隠れ入院をしていた甘利明が

いつの間にかこっそりと退院し、

安倍晋三後援パーティーにちゃっかり出席していましたが

もうすっかり元気になったみたいですね?

じゃあ、誰か甘利明の疑惑を追及してくれませんかね?

2017-12-22

結局のところ、本気にはならない

なんらかの癌になって

手術を受けて

再発したとかする可能性が高いからとか

抗癌剤治療を受けて

副作用で辛くなって

治療をやめたいという…

別にそれでいいんじゃないかと思います。

でもね

「助かるためならなんでもするから、何か他にできることありませんか?」

って訊くから

食事療法のことを教えると…

「とてもじゃないけど無理だからやめました」って…

え…

あのね…

食事療法で末期癌を克服した人達は

みんなそれにまさに自分の命をかけて必死になった取り組んだんですよ?

逆にそのくらいの覚悟でやらないと成果が出せないんですよ?

結局…

そうやって本気になる人って少ないんです。


2017-10-29

西洋医学は対症療法ではない。

近年、西洋医学に対する風当たりが強くなってきているように思います。

よくある批判として

「西洋医学は対症療法しかおこなっていないので、病気は治らない」

というものがあります。

しかし、この批判は適切ではありません。

どうやらこの批判の源流にあるのは

西洋医学 = allopathy(アロパシー)

という図式のようなのですが

このallopathyが「対症療法」と訳されているようです。

このallopathyという言葉はもともとは

homeopathy(ホメオパシー)に対するものとして作られた言葉です。

homeopathyは、一部の人からは嘲笑の的にすらなっている治療方法ですが

その原理をきわめて簡単に言ってしまえば

「病気や症状と同じ症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

というものです。

これがhomeopathyすなわち「同種療法」として定義されました。

これに対して、西洋医学がallopathyとされたわけですが

「同種療法」に対峙するものであれば

「異種療法」とでも言うのが本来ではないかと思いますが…

実際はもう少し複雑で、homeopathyに対して西洋医学は

「病気や症状と反対の症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

と定義されました。

すなわち、allopathyとは「逆症療法」というのが当初の定義だったのです。

熱が出ているなら体温を下げる物質を投与する…

痛みがあるなら痛みを感じなくする物質を投与する…

これはつまり、逆の症状を引き起こしてプラスマイナスゼロにしよう

というものです。

さて、こう言われるとどのような印象でしょうか?

決して「素晴らしい」とはならないと思います。

そこで、当時まだ弱小だった西洋医学が逆襲を図るわけです。

「逆症療法」という言葉を「対症療法」にすり替えました。

そしてこれが今にも続いているという訳です。

したがって、西洋医学を批判するのであれば

「逆症療法だ!」

と批判すべきであって、

「対症療法」などではないのですから。

「対症療法」って言うと、

「根治はしないけど症状は抑えてくれる」

という印象がありますからね…

実際は…というか当初は、もっと酷いものだったんですよ。

2017-08-05

CVポート -21世紀の延命措置-

CVポートとは中心静脈カテーテル(いわゆるCV)を永続的に使用するために

カテーテルおよび点滴針を刺す“ポート”と呼ばれるものを

皮下に埋め込む手術(処置)です。

中心静脈カテーテルは、頚静脈や鎖骨下静脈などを穿刺して

大静脈までカテーテルを挿入する方法で

これによって、腕などのいわゆる“末梢”血管からの点滴では使用できない

高カロリーの輸液などをする方法です。

この中心静脈カテーテルは、長期的に使用していると

感染や事故抜去などのリスクがありますが

これを永続的に使用するためにカテーテルをポートに接続して

ポートごと皮下に埋め込んでしまおうというのがCVポートです。

臨床的には抗癌剤治療で長期的に、

かつ反復的に点滴をする必要がある場合に頻用されている処置です。

最近、療養型病院から増加している依頼が、そのCVポート造設です。

療養型病院…それが意味するところは、特に何かの疾患があるというよりも

認知機能もあやしく、身体機能も低下して寝たきり状態

となっているような高齢者が長期間…というより死ぬまでずっと入院している

そんな負の側面を持つ病院なわけです。

かつて、そのような患者に対しては「胃婁」を作るのが一種の流行でした。

胃婁がある限り、自力で食事が摂れなくても生きていけたわけですが

いわゆる植物状態であるとか、スパゲティ症候群とか

そういった状況になってまで生きていることが、そして生かしていくことが

果たして是なのか…

といった議論の高まりによって嫌厭されるようになった処置です。

最近では胃婁を希望する方も、それを望むご家族も

本当に少なくなったと思います。

しかし

その一方で増えているのが「CVポート造設」なのです。

CVポートがあれば病院側は1日に1回点滴を交換するだけ…

胃婁よりも楽ちんなんです。

そして患者家族も、胃婁よりも“なんか延命治療してる感”が少なくて

どうやら罪悪感や抵抗感もあまり感じないらしく

あっさり同意するケースが多いようです。

残酷なことを言ってしまえば

自力で食事が摂れず、身体を動かすこともなく、まして意識もはっきりしない

そんな風になって、点滴確保が難しくなったのなら

枯れるように死んでいくのが定めなのだと思うのですが

(この理論の延長線上に植松聖の思想があるわけですけれど)

とにかく最近の流行りはCVポートを作って寝かせておく…

そんな感じです。

胃婁に取って代わって、まさに21世紀の延命措置。

依頼を受けている外科医として、この問題は考え物だと思っています。

プロフィール

Saga of Gemini

Author:Saga of Gemini
一外科医として
今、できることを。。。

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