2017-12-22

結局のところ、本気にはならない

なんらかの癌になって

手術を受けて

再発したとかする可能性が高いからとか

抗癌剤治療を受けて

副作用で辛くなって

治療をやめたいという…

別にそれでいいんじゃないかと思います。

でもね

「助かるためならなんでもするから、何か他にできることありませんか?」

って訊くから

食事療法のことを教えると…

「とてもじゃないけど無理だからやめました」って…

え…

あのね…

食事療法で末期癌を克服した人達は

みんなそれにまさに自分の命をかけて必死になった取り組んだんですよ?

逆にそのくらいの覚悟でやらないと成果が出せないんですよ?

結局…

そうやって本気になる人って少ないんです。


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2017-10-29

西洋医学は対症療法ではない。

近年、西洋医学に対する風当たりが強くなってきているように思います。

よくある批判として

「西洋医学は対症療法しかおこなっていないので、病気は治らない」

というものがあります。

しかし、この批判は適切ではありません。

どうやらこの批判の源流にあるのは

西洋医学 = allopathy(アロパシー)

という図式のようなのですが

このallopathyが「対症療法」と訳されているようです。

このallopathyという言葉はもともとは

homeopathy(ホメオパシー)に対するものとして作られた言葉です。

homeopathyは、一部の人からは嘲笑の的にすらなっている治療方法ですが

その原理をきわめて簡単に言ってしまえば

「病気や症状と同じ症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

というものです。

これがhomeopathyすなわち「同種療法」として定義されました。

これに対して、西洋医学がallopathyとされたわけですが

「同種療法」に対峙するものであれば

「異種療法」とでも言うのが本来ではないかと思いますが…

実際はもう少し複雑で、homeopathyに対して西洋医学は

「病気や症状と反対の症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

と定義されました。

すなわち、allopathyとは「逆症療法」というのが当初の定義だったのです。

熱が出ているなら体温を下げる物質を投与する…

痛みがあるなら痛みを感じなくする物質を投与する…

これはつまり、逆の症状を引き起こしてプラスマイナスゼロにしよう

というものです。

さて、こう言われるとどのような印象でしょうか?

決して「素晴らしい」とはならないと思います。

そこで、当時まだ弱小だった西洋医学が逆襲を図るわけです。

「逆症療法」という言葉を「対症療法」にすり替えました。

そしてこれが今にも続いているという訳です。

したがって、西洋医学を批判するのであれば

「逆症療法だ!」

と批判すべきであって、

「対症療法」などではないのですから。

「対症療法」って言うと、

「根治はしないけど症状は抑えてくれる」

という印象がありますからね…

実際は…というか当初は、もっと酷いものだったんですよ。

2017-08-05

CVポート -21世紀の延命措置-

CVポートとは中心静脈カテーテル(いわゆるCV)を永続的に使用するために

カテーテルおよび点滴針を刺す“ポート”と呼ばれるものを

皮下に埋め込む手術(処置)です。

中心静脈カテーテルは、頚静脈や鎖骨下静脈などを穿刺して

大静脈までカテーテルを挿入する方法で

これによって、腕などのいわゆる“末梢”血管からの点滴では使用できない

高カロリーの輸液などをする方法です。

この中心静脈カテーテルは、長期的に使用していると

感染や事故抜去などのリスクがありますが

これを永続的に使用するためにカテーテルをポートに接続して

ポートごと皮下に埋め込んでしまおうというのがCVポートです。

臨床的には抗癌剤治療で長期的に、

かつ反復的に点滴をする必要がある場合に頻用されている処置です。

最近、療養型病院から増加している依頼が、そのCVポート造設です。

療養型病院…それが意味するところは、特に何かの疾患があるというよりも

認知機能もあやしく、身体機能も低下して寝たきり状態

となっているような高齢者が長期間…というより死ぬまでずっと入院している

そんな負の側面を持つ病院なわけです。

かつて、そのような患者に対しては「胃婁」を作るのが一種の流行でした。

胃婁がある限り、自力で食事が摂れなくても生きていけたわけですが

いわゆる植物状態であるとか、スパゲティ症候群とか

そういった状況になってまで生きていることが、そして生かしていくことが

果たして是なのか…

といった議論の高まりによって嫌厭されるようになった処置です。

最近では胃婁を希望する方も、それを望むご家族も

本当に少なくなったと思います。

しかし

その一方で増えているのが「CVポート造設」なのです。

CVポートがあれば病院側は1日に1回点滴を交換するだけ…

胃婁よりも楽ちんなんです。

そして患者家族も、胃婁よりも“なんか延命治療してる感”が少なくて

どうやら罪悪感や抵抗感もあまり感じないらしく

あっさり同意するケースが多いようです。

残酷なことを言ってしまえば

自力で食事が摂れず、身体を動かすこともなく、まして意識もはっきりしない

そんな風になって、点滴確保が難しくなったのなら

枯れるように死んでいくのが定めなのだと思うのですが

(この理論の延長線上に植松聖の思想があるわけですけれど)

とにかく最近の流行りはCVポートを作って寝かせておく…

そんな感じです。

胃婁に取って代わって、まさに21世紀の延命措置。

依頼を受けている外科医として、この問題は考え物だと思っています。

2017-06-09

医者に労働基準法は適用されない

過日、新潟市民病院の研修医が過労死したとニュースになった。

なんでも、月の時間外労働時間が200時間を超えていたのだという。

小生のひと月の時間外労働時間が80時間以上なだけで
(別に小生にとってはなんともないのだが)

病院側からはもっと早く帰るようにそれとなく勧告されているというのに

さすがに200時間以上では寝る間も休日もなく仕事をしているようなものだ。

しかし、地方の小中規模病院にとっては

研修医は貴重かつ重要な(そして廉価な)マンパワーとして

なくてはならない存在となってしまっているのが現状だろう。

しかし研修医は研修医なので

仕事が早いとは言えず、臨床に関してもわからないことだらけで

何をするにしても上級医よりも時間と労力、負担がかかってしまうというもの。

今回のニュースは、税金を数億円投じて育てた貴重な医療資源たる医師を

医療の現実がまんまと浪費しきってしまったというようなものです。

まぁ間違いなく、監督の立場にあった病院と上級医の責任です。

それが常態化していたとしたら、新潟市民病院はすでに限界病院でしょう。

とはいえ、外科医を筆頭に、

医者は一般人と比べて長時間勤務が当たり前になっています。

労働基準法なんてどこ吹く風、そんなもの適用していたら手術なんかできません。

脳外科手術なんてモノによっては24時間以上やってたりするんですから。

そう、日本の医療の一つの側面として

医師の人権を犠牲にして成り立っている部分があるのです。

別に今すぐ仕事の負担を軽減しろだなんて考えていませんけれど

もしも、日本のすべての医師に労働基準法が厳格に適用されて

強制休養させられるような世の中にでもなろうものなら

土日や祝日に急病を患った人の中には

運悪く死ぬ人もでてくるでしょう。

果たして日本の一般庶民がそれを良しとするのかどうか…

2017-01-30

インフルエンザの流行拡大を真摯に受け止めるがいい

インフルエンザの感染が拡大しているんだそうです。

国立感染症研究所の発表によれば

1/15~1/22の期間の発症数が161万人なんだそうです。

世間のB層以下の医者たちはこの現実を見ても

「予防接種をしたほうがいい」

とか言うんでしょうか?

言うのだとしたら思考停止どころか思考力の経年劣化が疑われます。

もはや「思考」する方法すら忘れているんではないでしょうか?

今季のインフルエンザワクチンは改良して

感染予防力が高かったんじゃなかったでしたっけ?

全然効果ないじゃないですか。

これが現実です。

ワクチンで予防できないから「インフルエンザ(流行)」という名前なのに

一体いつまで馬鹿なことを続けるのでしょうか?

アインシュタインのメッセージを送ります

「同じ行為を繰り返して違う結果が出ることを期待するのを狂気という」

その通り。

それとも、世間の人々は3日くらいすると

記憶がなくなるんでしょうか?

ジョン・レノンのご指摘どおり

「世の中は狂人だらけ」

ですよ。
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Saga of Gemini

Author:Saga of Gemini
一外科医として
今、できることを。。。

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