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2017-10-29

西洋医学は対症療法ではない。

近年、西洋医学に対する風当たりが強くなってきているように思います。

よくある批判として

「西洋医学は対症療法しかおこなっていないので、病気は治らない」

というものがあります。

しかし、この批判は適切ではありません。

どうやらこの批判の源流にあるのは

西洋医学 = allopathy(アロパシー)

という図式のようなのですが

このallopathyが「対症療法」と訳されているようです。

このallopathyという言葉はもともとは

homeopathy(ホメオパシー)に対するものとして作られた言葉です。

homeopathyは、一部の人からは嘲笑の的にすらなっている治療方法ですが

その原理をきわめて簡単に言ってしまえば

「病気や症状と同じ症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

というものです。

これがhomeopathyすなわち「同種療法」として定義されました。

これに対して、西洋医学がallopathyとされたわけですが

「同種療法」に対峙するものであれば

「異種療法」とでも言うのが本来ではないかと思いますが…

実際はもう少し複雑で、homeopathyに対して西洋医学は

「病気や症状と反対の症状を引き起こす物質を投与することで治療する」

と定義されました。

すなわち、allopathyとは「逆症療法」というのが当初の定義だったのです。

熱が出ているなら体温を下げる物質を投与する…

痛みがあるなら痛みを感じなくする物質を投与する…

これはつまり、逆の症状を引き起こしてプラスマイナスゼロにしよう

というものです。

さて、こう言われるとどのような印象でしょうか?

決して「素晴らしい」とはならないと思います。

そこで、当時まだ弱小だった西洋医学が逆襲を図るわけです。

「逆症療法」という言葉を「対症療法」にすり替えました。

そしてこれが今にも続いているという訳です。

したがって、西洋医学を批判するのであれば

「逆症療法だ!」

と批判すべきであって、

「対症療法」などではないのですから。

「対症療法」って言うと、

「根治はしないけど症状は抑えてくれる」

という印象がありますからね…

実際は…というか当初は、もっと酷いものだったんですよ。

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今、できることを。。。

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